2011/3/31から4/9まで、香港とマカオに行ってきました(中国も数時間だけちょろっと)。
日本→香港→マカオ→香港→中国→香港→日本
と移動した結果、更新仕立てで真っ白だったパスポートがいきなりハンコだらけ。いまや全部同じ中国なのにね。
記憶のあるうちに、ささっと旅行記を書いてしまいたいと思います。
これがキューバとか、ボリビアとか、モーリタニアとか、ちょっと珍しい国だったら、エヴァンジェリスト気取りの気合を入れた文章でも書かなければ、という気にもなるのですが、まあ香港だからねえ。日本人にとってはハワイ並に身近な旅行先で、別に何も珍しくないし、行ったことある人だらけだと思うので、感傷的な物言いはしないでおきます。
2011年4月時点のハウツー的にさくっと書き残しておければ十分かなと。
香港から帰ってきて、読みたい本や知りたいことがぐーんと増えて、ブログを書くのにあまり時間をかけてももったいないので、あまり趣向を凝らしすぎずに、なるべくささっと済ませたいと思います。
■チケット
そうだ、香港に行こう、と3月の頭に突然思いついた。HISのサイトを見ると、香港行きの航空券は、3末が一番安いし、リビアの政変による原油高の影響で4/1から燃油サーチャージが高くなるようでもあるし。
とりあえず、新宿のHISに行ってみた。
「香港行きたいんですけど」と言ったら、出てきたチケットは5万円くらいした。
「あれ、HISのサイトには19800円と出ていたのですが」と言うと、
「ああ、航空会社未定のものですね」と言って、出し直してくれた(はじめから出せばいいのに)。
それでも、もろもろ合わせて4万円くらいした。
「コレもうちょっと安くならないんですか」と聞いたら、
「窓口での購入だと窓口事務手数料がかかるのですが、サイトから申し込んでいただければその分がかからなくて安くなりますよ」
とのことだったので、「わかりました」と答えて家に帰り、ネットで注文した。
その明細がこちら。
【航空券料金】 19,800円
【現地税(日本事前徴収分)】 1,370円
【航空保険料】 1,000円
【保安税(香港)】 400円
【燃油サーチャージ】 7,000円
【国内空港使用料】 2,540円
—————————————–
【ご請求金額(お一人様)】 32,110円
サーチャージが感じ悪いけど、まあこんなもんか、と思う。クレジットカードで購入。
今まで、チケットはいつもHISの窓口で注文して銀行振込で支払っていたけど、ネットで注文すれば手数料が安いし、クレジットカードのポイントもつく。
HISのサイトもとても使いやすい。AJAXを多用していて、ANAのサイトとかよりずっとユーザビリティーが良い。だいぶ見直した。
「航空会社未定」で注文したけど、瞬時にデルタ航空が割り振られていた。だったらはじめからデルタ航空って書けばいいのに。
デルタ航空はスカイチームに所属している。以前作った、FlyingBlueというスカイチーム系のカードでマイレージ登録をした。
世界には航空連合が3つある。
ANAが所属しているスターアライアンス、
JALが所属しているワンワールド、
エールフランスなどが所属しているスカイチーム。
それぞれマイレージカードを作っておけば、世界中のほとんどの航空会社でマイレージがつく。
ネットで決済して、1週間後くらいに、デルタ航空からEチケット発券のお知らせが来た。
家のプリンターでEチケットをプリントアウト。これを持って、成田空港のデルタ航空のカウンターに行けばいいとのこと。
いつもはHISから書留みたいな大きな封書が来て、あれこれ注意事項の紙が一緒に渡されたりするのに、今回は何もなし。
IATAが発行した4枚綴りくらいの厚紙でできたツルツルのバウチャーを後生大事に首からさげて旅行していた頃が懐かしい。
Eチケットなんてコピー機があればいくらでも複製できる。それだけに紛失盗難リスクもぐっと軽減されるわけだけれど。IT革命。
■海外旅行保険
海外旅行保険も一応入っておこうと思う。
いつもはHISの窓口で言われるままにAIUかエイチエス損保のものに加入するんだけど、今回は自分で決めないといけない。
HISのサイトから、保険料の比較ができるようになっていた。
http://www.his-j.com/hoken/
補償内容に大した違いはないのに、三井住友海上の「@とらべる」というプランが一番安い。
そんなにひどく悪いものでもなさそうなので、それにした。ネットで注文。
香港10日間、2810円。いつもは5000円くらいしていたと思うので、安い気がする。
1日281円と思うと安いけど、1ヶ月8430円と思うと高い気がする。
クレジットカードで決済をすると、保険証書がすぐにPDFで発行される。自分用と家族用にプリントアウト。
郵送物は特にないらしい。ドライだねー。エコだねー。ITだねー。
<補償内容>
傷害死亡 Injury Loss of Life ※1 ¥10,000,000
傷害後遺障害 Injury Physical Impairment ¥10,000,000
治療・救援費用 Medical/Rescuer’s Expense ¥10,000,000
緊急歯科治療費用(縮小割合50%) Urgent Dentistry Medical ※2 補償Mortgage
疾病死亡 Sickness Loss of Life ※1 ¥10,000,000
賠償責任 Personal Liability ¥100,000,000
携行品損害 Baggage ※3 ¥300,000
航空機寄託手荷物遅延等費用 Delayed Baggage Expenses of Flight ¥100,000
弁護士費用等 Lawyer Expense ¥1,000,000
テロ等対応費用 Terrorism Correspondence Expense ¥100,000
※1 死亡保険金の受取人は、被保険者の法定相続人となります。その他の保険金については普通保険約款・特約に定めています。
※2 緊急歯科治療費用については、現実に支出した診察費等の所定の費用で社会通念上妥当な額に50%(縮小割合)を乗じた額を治療・救援費用保険金としてお支払いします。ただし、治療を開始した日からその日を含めて7日以内に要した費用で治療・救援費用保険金額が限度となります。したがいまして、残額については自己負担いただくことになります。
※3 携行品1つ(1個、1組または1対)あたり10万円(乗車券・旅券等は合計して5万円)を限度とし、損害額をお支払いたします。また、携行品損害保険金額が30万円を超えるご契約の場合でも、盗難、強盗および航空会社等寄託手荷物不着による損害については30万円を保険期間中の限度額とします
——–
テロの対応って10万円で済むものなんですか?(苦笑)
次回は5%のリピーター割引がきくらしい。よくできてる。
■お金
お金は、いつもだと成田空港の外貨カウンターで3万くらい現地の外貨を両替するんだけど、地球の歩き方によると、香港ドルは円を現金で持っていって現地で両替するほうが割がいい、とのことだったので、日本での両替はしなかった。トラベラーズチェックもめんどくさいので作らなかった。
シティバンクの口座に30万ほど入金して、キャッシュカードを持っていった。
シティバンクのキャッシュカードは、現地のシティバンクATMや、PLUSネットワークのATMで、現地のお金を引き出すことができる。とても便利。
ただ、レートは両替屋と比べると若干悪い。手数料が1回ごとに210円かかるのもいまいち。
でもまあ大量の現金を持ち歩かなくて済む気楽さと引換えと思えば許せる範囲。
海外に行く時に地味にネックになるのが、成田空港までの交通費。
中途半端に小銭が残ると、旅行中ずっと何の役にも立たない日本円の小銭をジャラジャラと持ち歩くハメになる。
今までは乗換案内で電車賃を調べて、小銭が余らないようにピッタリの日本円を持って家を出ていたけれど、今回はPASMO機能のついたキャッシュカード兼クレジットカードを持っていった。海外でもクレジットカードとして使えるし、PASMOが増えたことで荷物が増えるわけでもない。便利便利。
■電話、パソコン
今までは海外に行く時にケータイやパソコンを持っていったことはなかった。そんなものを持っていったらせっかくの非日常感が台無しなので。
でも今回はあえて持っていってみることにした。できるだけ日本にいるときと同じ状態で旅ができないかどうか確認する人体実験。
いずれ仕事もネットで完結できるようにして、場所にとらわれず日常を過ごせるようになると楽しいと思う。
ソフトバンクのサイトによると、香港でもiphoneはそのまま使えるらしい。
・ローミング
設定>キャリア>CSLを選択
設定>一般>ネットワーク>データローミング>オン
余計な料金がかからないよう、使わないときはこまめにローミングをオフにする。
・パケット通信
「海外パケットし放題」でウェブやメールは1日上限1480円の定額利用になる。申し込み不要。
2011/6/30まで1480円。通常は1980円。日のカウントは、日本時間を基準に課金。
・音声通話
端末表示名:CSL/HK TCSL GSM/TCSL/CABLE&WIRELESS HKT/C&W HKT/454000
事業者コード:HKGTC
通話料1分あたり
滞在国内(香港内):75円
日本:175円
その他の国:265円
着信通話:145円
香港から電話するときの国際電話アクセス番号 001 (KDDIと一緒)
香港の国番号 852
そこまで調べておいたんだけど、結果から言うと、ローミングはできなかった(がーん。笑)
キャリア表示のところがずっと「検索中・・・」になって、どこに行っても圏外だった。
上記の設定以外の何かの設定が足りなかったと思われる。何が足りないのかは不明。
まあ、どうしてもケータイで電話したいというときもなかったし、お金もかからなかったのでよかったんだけど。
一応いつか原因を確認しておきたい。
ちなみに香港は市内通話が定額なので、ホテルなどで「電話貸して」と言えばタダで貸してくれる。
そんなわけで一番使ったのがwifi通信。
公共施設が提供している無料のwifiサービスが街中のあちこちにあるので、それにつないでメールやウェブをチェックできた。
wifiネットワークを検索して、セキュリティのかかっていないネットワークに接続し、プラウザを開くと出てくるゲートウェイサイトのリンク表示がaccept/agreeだけになっているのがある。そういうのはagreeをクリックするとすぐに使えるようになる。セキュリティ上は問題があるかもしれないけど。
ホテルでもwifiを提供していることが多く、フロントでIDを聞くとアクセスできた。
でも安宿ばかり泊まっていたので、いまいち不安定だったり、セキュリティ設定がされていなかったりはした。
公共機関のそばは政府提供の無料wifiがあることが多く、ちょくちょく使った。govのドメイン名が目印。香港でもマカオでも同様。
有料wifiや、基本有料だけど一定期間トライアルで使えるサービスもいくつかあったけど、面倒なので使わなかった。でも1回くらい試してもよかったかな。
香港の公衆無線LAN事情
http://mobalife.blog39.fc2.com/blog-entry-577.html
街中でもPCCW:地下鉄の駅、マクドナルド、スターバックスコーヒー、PCCWの公衆電話付近
マクドナルドは20分限定 Y5ZONE
1日利用可能な24時間パスHK$20.5、セブンイレブンなどで買える
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/minna/20110322_433028.html
公共施設
http://hkjob.ti-da.net/e2327801.html
利用できる場所:
http://www.gov.hk/en/theme/wifi/location/index.htm
GovWiFi (香港政府無線LANプログラム)
http://www.gov.hk/en/theme/wifi/program/index.htm
パソコンもwifiにつないで使っていたけど、僕のThinkpadX61sはもうバッテリーがへたれてて、コンセントなしだと10分くらいしか持たない。
安心してコンセントが使えるのは空港、公共施設、ホテルの部屋くらい。
貴重品なのでいつも持ち歩かないと不安だけど、いつも持ち歩くにはだいぶ重くてかさばったので、次回はA5サイズくらいの小振りでバッテリーの持ちのいいネットブックを持って行こうと思った。
結果から言うと、パソコンやiphoneが使えるとやっぱりとても便利。両替とか、マイナーな場所の行き方とか、現地に来て出てくる素朴な疑問をすぐに解決できる。
旅先でパソコンがネットにつながると、ちょっとハッカー気分で楽しいものです。気分はアサーンジ。
■ホテル
ホテルはいつも地球の歩き方を参考にしながら現地で適当に探すんだけど、1日目の到着が22:30だったので、一応1泊目だけ予約しておくことにした。
友達に教えてもらったagodaというサイトを使った。
http://www.agoda.jp/
安いやつ、安いやつ、で検索した結果、jordanにあるgoodrich hotelに絞られた。他にもいろいろあったけど、予約がいっぱいだったりして。
部屋の写真やクチコミも確認できて安心できる。シングル1泊$64.17だった。ざっくり6000円かー、ちょっと高いかなー、と思っていたけど、あとでクレジットカードのウェブ明細を見たら、5,449円で決済されていた。1ドル84円で計算すると確かにそのくらい。円高の威力をまざまざと実感。
サイトからバウチャーをプリントアウトして、フロントで渡したら、「ああ、はいはい」という感じですんなりチェックインできた。
実は今回、カウチサーフィンというのを使ってみようと思っていた。
http://www.couchsurfing.org/
使ってみようとは思いながらもなんだかおっかなくて保留にしていたんだけど、出発の前日にえいやと会員登録して、香港に住む人にメールを1通送った。でも、返事が来なかった。もうちょっと余裕を持っていれば、何人かにメールしたりもできたんだろうけど、まあちょっと今回は敬遠ということで、次回また検討します。会員登録には住所確認のハガキ受け取りとかもあって、それは2週間くらいかかる。何事も早めに準備しないとねえ。
■パスポート
HISのサイトから、パスポートの有効期限が近付いているので更新したほうがいいですよ、と機械的な忠告メールが来た。
それもそうか、と思い、新宿の都庁の地下に行って10年パスポートを更新した。
16000円もした。高い。ひどい。
でもICチップ入りになった。チケットから保険からホテルからパスポートから何かとIT化が進む。
世の中は着実に進化しているんだなと思う。
過去の思い出にとらわれず、便利なものや安い方法は貪欲に取り入れていきたいと思う。
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